前川幸市さんのバクをご紹介します。
獏(ばく)は、中国から日本へ伝わった伝説の生物、幻獣であると言われています。
こちらは、白と黒とで表現されており、インドネシアやタイ、スマトラ島に生息しているマレーバクである事が伺えます。
余談ですが、Wikipediaによりますと、白と黒とのコントラストによって、夜間では白色部が際立つことで輪郭が不明瞭になり捕食者に発見されにくくなると考えられているそうです。
正面から見ると、猪のような、豚のような表情が愛らしく、モノトーンの色調も相まって、格好良いオブジェになります。
悪い夢を食べてくれる、と言い伝えられるバクですが、元々は中国でバクの毛皮を座布団や寝具に用いると疾病や邪気をはらうといういわれがあって縁起物として扱われていたそう。
それにより、「邪気をはらう、悪夢をはらう」という表現が、バクが日本に伝わるあいだに「悪夢を食べる」という形に変わっていったのではないかと言われています。
実際に、室町時代の日本ではバクの絵が縁起物として扱われていたようです。
カエルやフクロウ同様に、玄関やリビング、寝室に飾られるのも良いかもしれません。
■前川幸市さんについて
滋賀県信楽で作陶されており、以上の作品は信楽の土で焼かれています。
独特な表情が魅力で、前川氏と同様の不思議な空気感に引き込まれそうです。
【プロフィール】
1973年 滋賀県生まれ
1994年 大阪美術専門学校卒業
北米大陸の辺境地帯をバイクにて周遊。
元多摩美術大学教授・三澤覚蔵氏に師事、造形美術を学ぶ。
2001年 南アジアへ民芸・クラフトの研修旅調査行
2004年 まもの・アート&クラフト設立
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