■商品説明
「八聖人」のパネルについて
聖母子像の下に並ぶ8枚のパネル、「八聖人」とします。
下段右2枚目に当たるこちらの底部には銘文が記されます、以下の通りです。

「And Mary His Wife Who Died」

全体を纏めて頭上の円窓に聖母子像があるので、人物は「新約」より後の面々であると推測されます。
こちらは持ち物とラテン語の銘文が画中にありますから焦点を絞り込まれます。
ここではエバンゲリスト・ルカとしておきます。

男性は何よりその衣装が特異です。ひとまず衣装を棚上げにして推測をいたせば、手に持つ鷲ペン（羽ペン）とメモ（巻物）が手がかりになります。
巻物の文章はラテン語で
「Bnedictus Dominus Deus Israel Qui Visitavit Et : Fecit Redemptionem Plebis Suae」 と書かれています。

Bnedictus＝讃歌
Dominus＝Load or master
Deus＝神
Israel＝Jacov
Qui＝関係代名詞〜とこのもの
Visitavit＝訪問
Et＝and
Fecit＝she or he
Redemptionem＝償還、買戻し、救済
Plebis＝下賤、平民
Suae＝彼 or 彼女の。　　　（The Benedictus given in gospel of Luke 1:68-79）

「Todays English Version」によるルカ 1:68-79 のタイトルは「Zechriahs Prophecy」で邦訳は「ザカリアの預言」です。
該当部分は英文で、
「Let us praise the Lord, th God of Israel ! He has come to help of his People and has set them free.」以下ザカリアの予言は続きます。
そう！父ザカリアもまた預言者なのです。西方教会においては「ザカリアのカンティクム」として聖務日課の「朝の祈り」において歌われるとあり、日本語で「ザカリアの歌」なるこれは聖歌の冒頭にあたります。歌詞はほぼ同上で「Bnedictus Dominus, Deus Israel, Quia Visitavit Et Fecit Redemptionem Plebis Suae 〜」と続きます。即ち、「神をほめたたえよ、イスラエルの神である主を。主はその民を訪れて解放する。〜」と歌われます。

キリスト教美術図典によれば、ザカリア自身が巻紙や銘板に書くのは専ら「ヨハネがその名」とされています。（その謂れは、大天使による子供の誕生の予言を信じないので口が利けなくなるが、ヨハネが生まれた時、天使の予告通りの名前を書くと、口が利けるようになった、というエピソードに基づきます。）その他の文献も似たりの説を採ります。
しかも右手にする鷲ペン（羽根ペン）はおよそエバンゲリストの持ち物とされるので、ひとまずこれをエバンゲリスト・ルカとします。

この二枚ひと組が水入らずの家族であったとしても物語性があるのではないでしょうか。
最初の疑問に立ち返れば、男性が着ている衣装が何処（国、民族）のものなのか、或はどういう立場の人が身につける衣装なのかによって、決定的な判断が下されます。



■レンタル料金： 
商品参考上代　税込　880,000円  
レンタル金額　税込　176,000円/10日間 


◇配送について
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※VINTAGE MUSEUMにて展示中